「マンションの遺品整理を業者に頼むと、どのくらい費用がかかるのだろう」「エレベーターや共用廊下を使って家財を運び出しても問題ないのか」と不安に感じていませんか。マンションの遺品整理は、間取りや家財の量だけでなく、階数や搬出距離、エレベーターの有無、管理規約などによっても作業内容や費用が変わります。
また、共用部分を使って多くの荷物を搬出するため、作業時間や養生、エレベーターの利用方法などについて、管理会社や管理組合への事前連絡が必要になる場合があります。確認せずに作業日を決めると、予定どおり搬出できないこともあるため注意が必要です。
この記事では、マンションの遺品整理にかかる間取り別の費用目安をはじめ、料金が変わる要因、作業前の準備、マンションならではの注意点、業者へ依頼する際のポイントを解説します。マンションの遺品整理を予定している方は、見積もりや作業計画を立てる際の参考にしてください。
目次
マンションの遺品整理にかかる費用相場

マンションの遺品整理費用は、間取りだけで一律に決まるものではありません。ただし、部屋の広さは費用感をつかむ際の一つの目安になります。公開されている複数の料金例を見ると、間取りが広くなるにつれて必要な人員や作業時間も増える傾向があります。まずは大まかな目安を知り、実際の家財量や搬出条件を含めて見積もりを取りましょう。
| 間取り | 費用の目安 |
|---|---|
| 1R・1K | 3万円〜8万円程度 |
| 1DK・1LDK | 5万円〜20万円程度 |
| 2DK・2LDK | 9万円〜30万円程度 |
| 3DK・3LDK以上 | 15万円程度〜 |
※上記は複数の遺品整理事業者・比較サービスが公開している料金を参考にした目安です。実際の費用は、家財量、作業範囲、搬出条件、地域などによって異なります。
1R・1Kの費用目安
1R・1Kでは、3万円〜8万円程度が一つの目安です。単身者向けの間取りが中心で部屋数は少ないものの、長く暮らしていた部屋では押し入れや収納棚に多くの家財が残っていることがあります。
ベッドや冷蔵庫などの大型品があるか、仕分ける衣類や生活用品がどの程度あるかによっても作業量は変わります。そのため、1R・1Kであっても料金表の最低金額だけで予算を決めず、実際に残っている家財を見てもらったうえで見積もりを取ることが大切です。
1DK・1LDKの費用目安
1DK・1LDKでは、5万円〜20万円程度が目安になります。居室だけでなくダイニングやリビングがあるため、冷蔵庫、食器棚、テーブル、ソファなどの大型家具・家電が置かれているケースも増えてきます。
同じ1LDKでも、最低限の家具だけで暮らしていた部屋と、長年にわたって多くの物を保管していた部屋では必要な作業量が異なります。収納内やベランダなどにも家財が残っている場合があるため、部屋の広さだけではなく、住戸全体の物量を基準に見積もってもらいましょう。
2DK・2LDKの費用目安
2DK・2LDKでは、9万円〜30万円程度が一つの目安です。部屋数が増えることで、家具・家電のほか、衣類、本、食器、趣味用品など仕分ける品も多くなりやすく、複数人での作業が必要になることがあります。
また、家財をすべて処分するのか、形見や貴重品を探しながら分けるのかによっても作業内容は変わります。遺品の中から残すものを丁寧に選びたい場合は、処分量だけでなく仕分け作業の範囲も見積もり時に伝えておくと、作業内容とのずれを減らしやすくなります。
3DK・3LDK以上の費用目安
3DK・3LDK以上では、15万円程度からが一つの目安で、家財量や作業条件によっては50万円を超えることもあります。部屋数が多い住戸では、仕分ける品や大型家具も増えやすく、作業スタッフや車両を複数手配するケースがあります。
特に長期間暮らしていたマンションでは、各部屋の収納や押し入れ、ベランダなどに多くの家財が残っていることも少なくありません。間取りだけでは料金の差が大きくなりやすいため、3LDK以上では現地で家財量を確認してもらったうえで費用を判断するのが現実的です。
マンションの遺品整理費用が変わる要因
同じ間取りのマンションでも、見積金額が大きく違うことがあります。料金に影響するのは部屋の広さだけではなく、処分する家財の量、大型品の数、作業場所から車両までの距離、追加作業の有無などです。見積もりを比較するときは金額だけを見るのではなく、どの作業に費用がかかっているのかも確かめましょう。
遺品・家財の量
遺品整理の費用に大きく関わるのが、仕分けや搬出が必要な家財の量です。同じ2LDKでも、必要な家具だけが残っている部屋と、収納いっぱいに衣類や本、日用品が残っている部屋では作業量が異なります。
物が増えるほど仕分けや梱包に時間がかかり、搬出するスタッフや使用する車両が増える場合もあります。現地見積もりでは、居室だけでなく押し入れ、クローゼット、ベランダ収納なども見てもらいましょう。見えない場所の家財まで含めることで、実際の作業量に近い見積もりを出してもらいやすくなります。
大型家具・家電の搬出量
タンス、食器棚、ベッド、ソファ、冷蔵庫などの大型品が多い場合は、複数人での搬出が必要になり、料金へ影響することがあります。重い家財ほど運搬に時間がかかり、車両内で占めるスペースも大きくなります。
また、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象となり、通常の粗大ごみとは異なる方法で処分します。大型家具・家電が複数ある場合は、品目と数量を見積もり時に伝え、搬出費やリサイクルに関する費用がどこまで含まれているのかを確かめましょう。
階数や搬出距離などの作業条件
マンションでは、部屋から車両まで荷物を運ぶ距離も料金に影響する場合があります。エレベーターがなく階段を何往復もする必要がある、高層階からの搬出になる、建物の出入口からトラックを停められる場所まで遠いといった条件では、作業時間が長くなりやすいためです。
階段作業などに追加料金を設定している業者もあります。見積もりを依頼するときは、階数、エレベーターの有無、部屋から共用玄関までの距離、車両を停められる位置などを伝えましょう。作業条件を先に共有すると、料金が変わる理由も比較しやすくなります。
特殊清掃などの追加作業
通常の遺品整理に加えて、特殊清掃、消臭、害虫への対応、ハウスクリーニングなどが必要になる場合は、別途費用がかかることがあります。孤独死などで床や壁に汚染や強い臭いが残っている場合は、通常の遺品整理だけでは対応できず、特殊清掃や消臭などが必要になることもあります。
追加作業の内容は部屋の状態によって異なるため、間取り別料金だけでは判断できません。遺品整理以外の作業が必要な場合は、見積書で項目を分けてもらい、何の作業にいくらかかるのかを確かめると分かりやすくなります。
マンションで遺品整理を始める前の準備

マンションでは、エレベーターや廊下、エントランスなどの共用部分を使って家財を搬出します。そのため、建物側のルールを事前に確認しておくことが重要です。管理会社や管理組合への連絡、作業できる時間、エレベーターの利用方法、車両を停められる場所などを確かめ、当日に搬出が止まらないよう準備しておきましょう。
管理会社・管理組合への事前連絡
大量の家財を搬出する場合は、管理会社や管理組合への事前連絡が必要になるマンションがあります。作業日の届け出や、業者名・作業時間の申告を求められる場合があるためです。
遺品整理の依頼日を決める前に、管理規約や管理会社からの案内を確認しておきましょう。必要であれば、作業予定日、利用するエレベーター、車両の駐車場所などを伝えます。業者が管理会社との連絡に対応している場合は、依頼者と業者のどちらが手続きを行うのかも決めておくと、連絡漏れを防ぎやすくなります。
管理規約と作業可能時間
マンションによっては、引っ越しや大型家財の搬出ができる曜日・時間帯を定めていることがあります。早朝や夜間の搬出を制限している建物では、業者が希望する時間に作業を始められない可能性があります。
また、作業前の申請期限が決められている場合、急に遺品整理を依頼しても希望日に搬出できないことがあります。賃貸物件の退去日や売却予定日が決まっている場合は、余裕を持って管理規約を確認しましょう。内容が分かりにくいときは、管理会社へ遺品整理で家財を搬出する旨を伝え、必要な手続きを具体的に聞いておくと進めやすくなります。
エレベーター・共用部の使用条件
マンションによっては、家財の搬出に利用するエレベーターや使用可能な時間が指定されていることがあります。また、共用廊下やエントランスへ一時的に荷物を置くことを制限している建物もあります。
大型家具を運ぶ場合には、エレベーター内部や壁・床の養生方法まで指定されることがあります。業者へは「エレベーターがある」と伝えるだけでなく、利用申請や使用時間、養生などのルールも共有しましょう。条件を先に伝えることで、必要な資材や作業人数を準備してもらいやすくなります。
搬出ルートと駐車場所
部屋からエレベーター、共用玄関、作業車両までの搬出ルートを把握しておくと、当日の作業を進めやすくなります。建物の正面にトラックを停められないマンションでは、駐車場所から住戸までの距離が長くなり、搬出に時間がかかることがあります。
敷地内の駐車スペースを作業車両が利用できるのか、来客用駐車場を予約できるのかなども確認しましょう。大型車両が敷地へ入れない場合もあるため、道路幅や車高制限など分かる範囲の情報を業者へ伝えておくと、使用する車両を計画しやすくなります。
マンションの遺品整理で注意したいこと
実際の作業では、遺品を仕分けることだけでなく、共用部分やほかの住民への配慮も必要です。大型家具を運ぶ際に壁や床を傷つけたり、廊下を長時間ふさいだりすると、管理会社や住民との行き違いにつながる可能性があります。マンションならではの環境を踏まえ、安全に搬出するための注意点を押さえておきましょう。
エレベーターや共用廊下の養生
大型家具や家電を搬出する際は、エレベーター内部や共用廊下の壁・床を傷つけないよう、養生を求められることがあります。マンションによって養生範囲や使用する資材が決められている場合もあるため、管理会社のルールに沿って対応しましょう。
業者へ依頼するときは、養生作業が見積もりに含まれているのか、必要な資材を用意してもらえるのかを確認します。共用部の扱いまで事前に打ち合わせておくことで、建物を傷つけたり作業開始が遅れたりする可能性を抑えやすくなります。
騒音や住民の通行への配慮
マンションでは、家具を動かす音や台車の走行音が周囲の住戸へ響くことがあります。特に大型家具の分解・搬出では音が出やすいため、管理規約で定められた時間内に作業することが大切です。
また、共用廊下やエレベーターホールに荷物を置いたままにすると、ほかの住民の通行を妨げるおそれがあります。搬出品を室内でまとめ、順番に運び出すことで、共用部を使用する時間を短くしやすくなります。住民の出入りが多い時間帯を避けられるかについても、管理会社や業者と相談しておくとよいでしょう。
大型家具の分解・搬出
タンスやベッド、食器棚などが玄関や廊下を通らない場合は、室内で分解してから搬出することがあります。無理に運び出そうとすると、室内だけでなく共用廊下やエレベーターを傷つけるおそれがあるため、搬出経路と家具の寸法を確認したうえで作業することが重要です。
重量のある家具や分解が難しい家具は、複数人での作業が必要になる場合もあります。ご家族だけで動かすのが難しいと感じたときは無理をせず、業者へ相談しましょう。見積もり時に大型家具を見てもらえば、分解の必要性や作業人数も判断してもらいやすくなります。
マンションの遺品整理を業者に依頼する際のポイント

業者へ任せる場合は、料金の安さだけでなく、マンション特有の搬出条件へ対応できるかを確認することが大切です。見積もり後の追加料金や、家庭から出る廃棄物の処理方法も見ておきたいポイントです。
- マンション特有の搬出ルールへの対応
- 現地見積もりによる料金の確認
- 作業内容と追加料金の説明
- 廃棄物の適正な処理体制
相談時に具体的な質問をして、作業内容と費用の両方に納得できる業者を選びましょう。
マンション特有の搬出ルールへの対応
マンションの遺品整理では、作業時間、共用部分の養生、指定されたエレベーターの利用など、建物ごとのルールに合わせる必要があります。依頼する業者が、管理会社から示された条件を作業計画へ反映できるかを確認しましょう。
管理会社への申請書類に業者情報の記載が必要なケースもあります。依頼者側で規約を確認した後は、その内容を業者へ伝え、対応できるかを相談します。制限の多いマンションほど、契約前の段階で具体的な条件を共有することが重要です。
現地見積もりによる料金の確認
マンションの遺品整理は、間取りだけでは料金を決めにくいため、可能であれば現地見積もりを依頼しましょう。部屋の家財量、大型家具の数、階数、搬出距離などを実際に見てもらうことで、電話やメールだけでは伝えにくい条件も見積もりへ反映しやすくなります。
見積もり時には、残す家財と処分を依頼する家財を分け、希望する作業範囲を伝えます。買取を希望する品や別料金になる作業についても尋ね、合計金額だけでなく、どの作業が料金に含まれているのかを確認しましょう。
作業内容と追加料金の説明
見積金額だけで業者を決めるのではなく、契約後にどのような条件で追加料金が発生するのかを確かめておくことが大切です。見積もり時に申告していなかった大量の家財が見つかった場合など、条件の変化によって費用が変わるケースもあります。
「追加料金はありますか」と尋ねるだけではなく、追加費用が発生する具体的な条件まで聞いておきましょう。口頭で説明を受けた内容が、見積書や契約書に反映されているかも確認します。作業内容と料金の関係が明確であれば、複数社を比較するときにも判断しやすくなります。
廃棄物の適正な処理体制
遺品整理業者へ家財の処分まで依頼する場合は、廃棄物をどのように処理するのかも確認が必要です。家庭から出る遺品や家財を廃棄物として収集・運搬するには、市区町村長から一般廃棄物収集運搬業の許可を受けているか、市区町村から委託を受けている必要があります。
遺品整理業者自身が必要な許可を持っているのか、一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ事業者と適切に連携しているのかを確認しましょう。産業廃棄物処理業や古物商の許可だけでは、家庭から出る一般廃棄物を収集・運搬することはできません。料金だけでなく、搬出後の家財が適切に処理される体制まで見ておくことが大切です。
まとめ | マンションの条件を踏まえて遺品整理を進めよう
マンションの遺品整理費用は、間取りだけでなく、家財の量、大型家具・家電の数、階数、搬出距離、追加作業などによって変わります。作業前には管理会社や管理組合へ必要な連絡を行い、管理規約、作業時間、エレベーターや共用部の使用条件、駐車場所などを確認しておきましょう。業者へ依頼する場合は、現地見積もりで実際の物量と搬出条件を見てもらい、作業範囲や追加料金、廃棄物の処理体制まで確認することが大切です。マンションごとの条件を先に共有しておけば、作業当日の行き違いや想定外の費用を防ぎやすくなります。
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